粉瘤(アテローム)とは

粉瘤(アテローム)の定義や原因など、基礎知識の解説ページです。
粉瘤って具体的にどういうもの?」「粉瘤にはどういった症状が見られる?」といった疑問をお持ちの方は、是非本ページをご参考ください。
※ご来院をご希望の方は、お電話(0120-780-194)もしくはお問い合わせフォームよりご予約いただきますようよろしくお願いいたします。

本ページの目次

粉瘤(アテローム)の定義

粉瘤とは

粉瘤(ふんりゅう)とは、垢や皮脂などの老廃物が皮膚の下に溜まることによりできる良性腫瘍のことです。

症状は、はじめは皮膚表面に現れるごく小さなしこりですが、悪化するにしたがい、じょじょに大きな袋状へと変化します。
袋に穴が開き細菌感染を起こすと痛みや赤み、熱感が生じるため、迅速な排膿処置が必要となります。

初期症状が似ていることもあり、ニキビに間違えられることも多いです。
ただし、表皮にできるニキビは自然治癒しますが、粉瘤は皮膚の奥にできる腫瘍のため、自然治癒することはありません。

また、別名をアテローム表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)ともいいます。

粉瘤(アテローム)の原因

ほとんどの粉瘤の原因は現状ではわかっておりません

何らかの原因で皮膚の垢が皮膚の内側に蓄積してしまい、角質物質の周りの皮膚が皮膚の下で袋状に発達することで粉瘤として発生すると考えられます。

一説には、ヒトパピローマウィルスの感染、外傷などが原因ではないかとも言われています。

粉瘤(アテローム)の症状

粉瘤は初期の症状では、皮膚の下にしこりが見られることにとどまり、皮膚表面上には症状が現れないことが多いため、自覚することが少ないです。

よくニキビと勘違いされる方も多くいらっしゃいます。

ただ、小さいままでとどまるケースは少ない点がニキビとは異なります。
初めは非常に小さい袋ですが、角質や皮脂は袋の外には出られないため、どんどん溜まっていきます。
それに伴い、粉瘤も少しずつ大きくなっていきます。

粉瘤による痛みについて

粉瘤は、細菌感染が起こると痛みを感じることがあります。

細菌感染の治療のために抗生物質を使用することで痛みがなくなることもありますが、決して治ったわけではありません。

粉瘤は薬を飲んでも治らず、外科的に切除する必要があります。

痛みが気になる方はお早めに病院で専門医師の治療を受けることをお勧めします。

炎症を引き起こすことも・・・

粉瘤が発達するに伴い、粉瘤には小さな穴が開いていて、そこに細菌が入り込むと感染を引き起こしてしまいます。

粉瘤の袋の中は、本来、免疫(体の中に入った菌などを排除する機能)を担当する細胞が入っていない構造ですので、細菌感染に弱いという性質があります。

特に気にして触ったり、潰したりするとそこから細菌に感染することがあるので触らないようにしましょう。

粉瘤の初期症状は自覚が難しい  粉瘤には炎症の危険性がある

感染し、炎症を起こした粉瘤は「炎症性粉瘤」と呼ばれ、多くの場合痛みや熟感、そして赤みなどの症状が伴います

さらに進行すると、次第に皮膚が柔らかくなってきて、触ると熱を持っているのがわかるようになります。軟らかくなった状態だと、少し当たったり押さえたりしただけで、破裂してしまい膿が出ることがあります。

膿みを出すため、迅速な排膿手術が必要な場合もあります。

「粉瘤の手術」について詳しく知りたい方はこちらへ

粉瘤は治療が必要なのか

粉瘤は良性の腫瘍ではあるのですが、「良性だからほっといていいよ」というのは粉瘤の名医とは言えません
粉瘤は皮膚の奥にできる腫瘍で、自然治癒することはありえず、切除する以外に完治はありません。

単なる、できもの、おでき、脂肪のかたまり、もしくはニキビ、脂肪腫と考え、特に気にしないまま放置している方もいます。
しかし、ある日、炎症や化膿が起きてから病院に駆け込む場合が多いのです。

もし粉瘤ができたのではないかと気づいている場合は、粉瘤・アテロームの名医がいる医療機関で速やかに手術で撤去することが大切です。

粉瘤は治療の必要がある

→粉瘤の治療法についてはこちら

粉瘤は再発するのか

治療を受けた後の再発に関してですが、粉瘤(アテローム)は、きちんと取りきれば再発することはありません。

しかし、炎症を何度も繰り返している粉瘤の場合、粉瘤の病片があちこちに飛び散っているために、どんな名医の専門医であってもごくわずかに取り残すことがあるのも事実です。

また、手術跡から再び粉瘤が起こることも稀にあります。

いずれの場合も大きさが小さいうちに再手術をすれば、傷跡は残りません。

そのため、気付いたらできる限り早く、専門のクリニック・病院で手術するべきだと言えます。

詳しくは、「粉瘤(アテローム)の治療法 ~再発を防ぐためにすべきこと~」をご参照ください。

粉瘤を放置することの危険性

上記のように、粉瘤の症状はニキビと似ていることもあり、「自分で潰せそうだから、潰しちゃっても良いのでしょうか・・・?」というご質問を受けることがあります。

しかし、自分で潰すことは絶対に避け、専門の形成外科、皮膚科の医師を受診しましょう。

気になるからと言って無理に潰したりすると、穴から細菌が入り込み感染を招き、あっという間に2~3倍の大きさになり、炎症を起こして痛みを伴うようになってしまいます。
ほとんどは生死にかかわることがないですが、炎症を起こしたまま放っておくと命にかかわる病気を誘発することもあり得ます。

また自分で潰してしまうと、粉瘤の袋が周囲と癒着しやすくなり、傷跡が綺麗に消えにくくなってしまいます。
これは傷跡にこだわる形成外科の専門医師にとっては大変残念なことです。
名医であるほど炎症のない状態で手術したいとお話するはずです。

また、粉瘤は放っておくと年々肥大化します。
今すぐ体に異常を来すということはなくとも、早めに病院で専門医師の治療を受けることをお勧めします。

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粉瘤の臭いについて

粉瘤の臭いはかなり独特

粉瘤は炎症化した後に膿が皮膚から出てくることがあり、かなり独特な臭いが発生します。

この臭いに驚きインターネット等で調べた結果、「粉瘤」を疑って受診される患者さんや、臭いに耐えられず受診するという患者さんもいらっしゃるほどです。

臭いの理由

臭いの理由としては、粉瘤の袋の中に貯まっていた垢の塊が膿と一緒に出てくるためだと考えられます。

また、何もしていない時に臭いがなくても、粉瘤ができた部分を触ると、独特な臭いがすることがあります。

粉瘤からドロドロとした内容物が出てくると、気になってニキビのように押し出そうとする人もいらっしゃいますが、細菌の感染を助長して炎症をひどくする可能性があるのでそのまま専門の治療院での受診をおすすめします。

その他の粉瘤の特徴

粉瘤の発生部位

粉瘤(アテローム)は皮膚が存在する部位であればどの場所にも発生します

比較的多いのは、顔面(かお)、背部などです。
しかし、それ以外の全身、皮膚がある場所はすべて、頭部(あたま)、腹部(おなか)、指、足指、四股、外陰部、おしり(臀部)、首(頚部)、腰、肩、腕(上腕、二の腕、前腕)、ふともも(大腿)、ふくらはぎ(下腿)などあらゆる部位で発生する可能性があります。特に耳(耳介、耳垂、耳たぶ、耳朶など)は好発部位です。

→粉瘤の症例紹介ページで詳しく見てみる

粉瘤の色

基本的に、初期の小さな粉瘤は、白色や肌色など目立たない色をしています

大きくなるにつれて、黄色、黒色、青色など、様々な色に変化することがあります。

粉瘤ができやすい年齢層

子供からお年寄りまであらゆる年齢にできます

気になった方は、まず専門の治療院での受診をおすすめします。

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粉瘤と類似する症状、病名

粉瘤(アテローム)に似た症状や病名としては、大きく「尋常性痤瘡(にきび)」「石灰化上皮腫」「脂肪腫」「悪性腫瘍(癌)」の4つがあります。
以下、4つの症状についてご紹介します。

粉瘤と類似する症状、病名①:尋常性痤瘡(にきび)

※ニキビは正式名称は尋常性痤瘡ですが、専門用語のためニキビに統一させていただきます。

粉瘤とニキビの違い

まずはじめに、医学的にニキビと粉瘤は全く異なります。
ニキビは、毛穴の奥にある皮脂腺からの皮脂の分泌が亢進したり、毛穴が詰まったりしたことで感染を起こして赤く腫れてしまう病気です。
赤く腫れて、痛みを伴い、しこりや陥凹や隆起が残ってしまう場合もあります。

ニキビが毛穴の下の感染であるのに対して、粉瘤は皮下に嚢腫(粉瘤の袋)が出来てしまう皮下腫瘍であり全く異なります。
炎症を起こしていない粉瘤の場合、粉瘤のへそと呼ばれる黒い点が皮膚上に見えることもあります。
また、粉瘤が大きくなった場合は明らかにニキビの大きさではありません。
匂いのある内容物が出てくるときも粉瘤が疑われます。

しかし、粉瘤に感染を起こすとニキビのように赤く腫れたり、痛みも伴い非常に症状が似ています。
粉瘤の場合には、ニキビよりも大きな炎症を伴うことが多いですが、小さな炎症性粉瘤の場合は、見た目だけではにきびとの区別がつきにくいこともしばしばあります。

ニキビの治療法

ニキビは内服薬と外用薬やレーザーなどで治すことができますが、粉瘤は嚢腫(粉瘤の袋)を外科的手術で取り出さないと治らないので全く治療法が異なります

ニキビだと思って治療していたけど、何度も再発したり、大きく腫れたり匂いのある内容物が出てくるような場合は、一度粉瘤専門のクリニックで相談すると良いでしょう。

なお、検査については、CT検査やMRI検査が悪いわけではありませんが、費用や手間を考えると超音波検査(エコー)が望ましく、しっかりと画像検査でニキビと粉瘤を見分けてもらうことがオススメです

アイシークリニックの画像検査体制について

粉瘤と類似する症状、病名②:石灰化上皮腫

粉瘤と石灰化上皮腫の違い

石灰化上皮腫は、名前の通り皮膚の下に石灰のように硬いしこりが触知します。
無症状であることも多いですが、かゆみや押した時の痛みの症状を訴える方もいます
また、硬いですが可動性(皮膚の下で動く)があるものが多く、小児期に顔や腕や首などに発生することが多いのが特徴です。
原因は不明ですが、毛母細胞(毛根にあって毛を作る細胞)が起源の腫瘍と言われております。

これに対し、粉瘤は袋状の構造物のため、触った感触が異なります。

石灰化上皮腫の治療法

石灰化上皮腫は、粉瘤よりも硬さは硬いのが特徴です。
また、粉瘤同様に徐々に大きくなったり、感染を起こすと赤く腫れます。

治療法としては、内服薬や外用薬で消失することは無いため、原則的には外科手術による摘出になります。
良性腫瘍のため切除してしまえば問題ありません。
ただし、悪性腫瘍の特徴には、石灰化上皮腫のように硬いしこりであるという特徴があるため、手術にあたっては専門のクリニックでの相談が望ましく、病理検査(顕微鏡を用いての検査)も必要となります。

当院でも、石灰化上皮腫の治療が可能です

粉瘤と類似する症状、病名③:脂肪腫

脂肪腫とは、皮下に発生する軟部腫瘍の中で最も多くできる良性腫瘍のことです。

脂肪腫と粉瘤の違い

脂肪腫というだけあり、柔らかく痛みがないことが多いですが、触診だけでは粉瘤と間違ってしまうこともあります
画像検査でMRI検査などを行えば診断は可能ですが、なかなか手間と費用がかかってしまいます。

そこでオススメなのが、超音波検査です。
費用も安く、手軽で体への侵襲もありません。

脂肪腫とは何か

発症原因は不明です。
発症時期は幼少期であることも多いですが、初めはほとんど気がつかず、徐々にですが大きくなることで気がつきます。
そのため、診断されるのは40歳代〜50歳代に多いです。

好発部位は、頸部、肩、背部などに多いですが、上肢や下肢、殿部などどこにでも発生します。大きさは数mmから10センチを超える巨大脂肪腫まで様々です。

脂肪腫について別ページで詳しく見る

脂肪腫の治療法

脂肪腫の治療法は外科的な手術による摘出です。
粉瘤のようにくり抜き法は行えませんが、切開する傷の大きさは技術による違いはあります。
 ※くりぬき法については「粉瘤手術について」を参照のこと

脂肪腫の中にも血管に富んだ血管脂肪腫や、筋膜の下にできる深在性脂肪腫があります(一般的には皮下組織内にできる浅在性脂肪腫が多いです)。

また、脂肪肉腫という悪性の腫瘍もあり、治療法に関しては専門のクリニックや病院で相談が必要です。

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粉瘤と類似する症状、病名④:悪性腫瘍(癌)

腫瘍の分類

そもそも腫瘍にはいくつかの種類があります。
ここでは総論として5つの種類、ステージに分類して腫瘍を挙げます。

  1. 良性のおでき:これは良性腫瘍と呼ばれるものです
  2. のちに悪性になる可能性のあるおでき:これは癌の前駆状態と考えられます
  3. 表皮内に限局し、皮膚の深いところまで届いていないおでき:これは表皮内の癌と考えられます
  4. いわゆる悪性のおでき:これは「癌」と呼ばれます
  5. 一見すると癌に似てるものの悪性ではないおでき:これは「偽癌」と呼ばれます。

皮膚の悪性腫瘍の診断・治療

皮膚には様々な腫瘍が生じます。

当院の臨床経験上、ほとんどのものはほくろや粉瘤や老人性のいぼのような良性腫瘍ですが、ごく稀に悪性腫瘍のおできを発見することもあります。
一般的な腫瘍の場合は医師が見ただけである程度の判断をすることが可能ですが、ものによってはその判断が難しい場合もあります。
まして、専門的なトレーニングを受けていない医師や患者さんでは悪性・良性の判断は極めて困難だと考えられますので、自己判断に任せずに当院を受診されることをおすすめします。

当院の治療では、いわゆる粉瘤、イボ、ほくろなどの良性のおできか悪性のおできの疑いがあるものか判断するため、まず症状を診察します。
基本的には医師の判断により皮膚生検(つまり患部を数ミリ切除して細胞の病理検査を実施)を行っております。
そのうえで、手術に局所麻酔ではなく全身麻酔が必要と思われるものや悪性の可能性の高い腫瘍があると考えられる場合には、総合病院や大学病院、癌センターなどを紹介させていただきます。

※ 実際に当院では数ヶ月に1件程度の割合で悪性腫瘍を早期発見し、速やかに提携医療機関での専門性の高い治療に結びつけております。

大学病院・総合病院との連携

→「大学病院・総合病院との連携」について別ページで詳しく見る

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